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胸痛

胸のあたりがチクチクする?どんな胸痛ですか?

「胸の表面の痛み」の場合は、肋骨や胸の筋肉、皮膚に原因があることが多いとされています。その多くは針で刺されたような痛み、チクチクした痛みが特徴です。
皮膚に傷ができたり、筋肉や骨、神経に痛みが出たりと、気づかないうちに症状が進行していることもあります。
小さな痛みでも、長引く場合や、何か気になる点を感じたら、すぐに医療機関に連絡し、検査を受けることをおすすめします。
胸痛は、胃や食道などの消化器に負担がかかっているときや、ストレスなどで心や精神状態が不安定なときにも起こります。食事は消化の良いものを選び、ゆっくり体を休め、リラックスすることでおさまることもあります。
一方、「胸の奥が痛い」「心臓のあたりが強く痛む」という場合は、心臓や太い血管に原因がある可能性が高く、非常に注意が必要です。
特に、心臓に圧迫感や違和感がある場合は、危険な状態である可能性が高いです。


胸痛の原因

肺や胸膜の疾患

肺自体には痛みを感じる神経はなく、痛みの神経は胸膜にあります。つまり、痛みを引き起こすのは胸膜に関係する疾患であるといえます。

胸膜炎・膿胸(胸膜が炎症を起こし、胸に膿がたまる疾患)

細菌などの感染が原因で、発熱や悪寒を伴って発症します。痛みは鈍痛で、症状は呼吸によって変動することが多いです。悪性疾患に伴うがん性胸膜炎は、発熱などの症状を伴わないこともあります。

気胸(肺が膨張して穴があく疾患)

胸痛の原因としては頻度がやや高く、やせ型の若年男性に多く見られます。肺気腫やブラ(気腫性嚢胞)などの呼吸器疾患を持つ中高年にも見られます。一般に突然の胸痛と息苦しさを伴い、深呼吸をすると痛みが増し、その痛みが持続します。比較的喫煙者がなりやすい傾向にあります。

心臓および血管の疾患

胸痛、特に生命を脅かすような胸痛は、しばしば緊急の治療を必要とします。

狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患(心臓の血管が詰まる疾患)

狭心症は、体を動かした時に胸の中心から左側が締め付けられるような痛みや圧迫感を生じますが、数分で解消します。首や肩に広がる放散痛や上腹部の痛み、背中に拡がるなど多彩な症状として現れることもあります。痛みの種類によっては、就寝中、安静時、夜間、明け方に起こることもあります。これらの痛みがより強く、長く続く場合や、冷や汗や呼吸困難などの他の症状がある場合は、心筋梗塞を疑う必要があります。女性の場合には、嘔吐することもあり、胃腸炎などの消化器疾患と間違えられることもあります。

大動脈解離(血管が裂ける疾患)

突然の胸痛が起こり、引き裂かれるように激しくなり、時間とともに痛みが広がっていきます。血流が阻害されている部位に症状が現れ、意識障害、失神、胸痛、腹痛など色々な症状が起こります。症例の大半は動脈硬化が原因とされています。

大動脈解離

神経・筋肉・骨の疾患

肋骨骨折、肋軟骨炎

外傷、過度の運動、激しい咳などによって肋骨が折れたり、亀裂が入ったりすることがあります。安静時に鈍痛が見られ、体位を変えたり、深呼吸をしたり、咳をしたり、押したりすると痛みが増します。

肋間神経痛および帯状疱疹

肋骨に沿って通っている神経は肋間神経と呼ばれます。肋間神経痛は、この神経が何らかの原因によって損傷したときに起こる突然の痛みです。痛みは片側に強く、深呼吸や咳、体位を変えることで痛みが増大する場合があります。原因のひとつは帯状疱疹です。水痘ウイルスは肋間に沿って潜んでいます。局所的に強く鋭い痛みがあらわれ、水疱性の発疹を併発します。発疹が出る前にビリビリとした症状が典型的です。その他の痛みの原因としては、脊柱管狭窄症、背骨の神経圧迫などがあります。

悪性腫瘍

胸壁に浸潤(転移)した原発性腫瘍(肺に発生したがん)または転移性腫瘍(他の臓器に発生したがん)は、持続性の強い痛みを引き起こします。

消化器系の疾患

逆流性食道炎

胸骨裏面付近が食後や空腹時などにこみ上げるように焼ける痛み、いわゆる胸やけなどの症状も出現します。

その他の疾患

急性膵炎や胆嚢炎では、みぞおちから胸部、背中に放散痛を生じることがあります。あぶらっこい食事やアルコールに関連することが多いことがわかっています。

心因性によるもの

心臓神経障害

胸痛、動悸、息切れなどは、検査では異常がないにもかかわらず、精神的に過負荷になっている場合に見られます。過換気症候群でも同様の症状が見られる場合があります。


注意したほうが良い胸痛

一見して苦しそうだったり、意識が朦朧としていたり、その他いつもと違う様子の場合は、ためらわずに救急車を呼びましょう。

  • 呼吸困難
  • 冷や汗
  • 吐き気
  • めまい
  • 失神

上記の症状がない場合でも、背中や胸が締め付けられるような痛みや圧迫感、引き裂かれるような痛みがある場合は、早急な診察と治療が必要な場合が多いです。
救急車を呼んでも問題ないか心配な場合は、#7119に相談するのも一案です。


心臓の痛みを伴い圧迫感・締め付け感がひどい胸痛は特に注意!

狭心症には初期症状がほとんどないにもかかわらず、放置すると急性心筋梗塞に進行する可能性がある非常に危険な疾患です。
心臓の圧迫感や違和感、不快感などが起こり、5分程度でおさまるのが特徴です。
心筋梗塞は、心臓の強い痛みが長時間続き、冷や汗を伴うのが特徴です。
他方、心臓の圧迫感や違和感、強い痛みなどの症状が数秒間しか起こらない場合やドキドキ感や脈が飛ぶ、心臓の拍動が強く不規則に感じるなどの症状は不整脈のこともあります。
圧迫感や違和感がある場合は、医療機関を受診して検査を受けることをおすすめします。


胸痛症候群とは…?

若い女性を中心に、「病院では異常なしと言われたのに、突然胸が痛くなる症状が治まらない」ということでお悩みの方が多いようです。
胸痛症候群とは、異常が見当たらないのに痛みが出現するなどの症状を指します。
胸痛症候群は、チクチク、ピリピリとした痛みが多いのが特徴で、検査や診察を複数回繰り返すうちに、筋肉や骨が原因であったり、心因性の痛みであったりすることが多いと言われています。
そのため、「確かに痛みはあるが、異常はないと診断された」といった場合は、整形外科や心療内科を受診して検査を受けることを検討してください。


胸痛で行う検査

痛みの種類や部位から疾患を推測するために、詳しい問診と身体検査を行います。まず、胸部レントゲン検査、心電図検査、血液検査を行います。これらの検査からは診断できず、異常がみつからない場合は、胸部・腹部CT検査、腹部エコー検査などの精密検査を行う場合もあります。胸痛の原因が明らかにならない場合は、鎮痛薬や抗不安薬の投与によって、慎重に経過を観察することもあります。